定電圧回路 T |
小型ステップアップコンバータ(AQV-300) 【仕様】 ●バッテリー12V⇒15〜20V/5〜7A(パルス15A)トリマー電圧可変式 ●過電圧保護回路付き、過電流は入力側にヒューズ付き ●RGBLEDによる簡易電圧モニターランプ付き ●緑色・・・15V以下 ●青色・・・15V〜19V ●赤色・・・19V〜22V AQV-300 → AQV-1216A-ADJ 2005-09-04 今日のメニューは「AQV-300の小型化の実車テスト」です。 ●バイク(ハーレー・スポーツスター1200S)友人所有 ●出力電圧を16Vに設定 フレームに本体を取り付け 入力電圧=11.43V不安定(アイドリング)=いわゆるノーマル時の電圧 出力電圧=15.97V(アイドリング) 出力電圧=15.96V(3000回転) エンジンを吹かしても電圧安定度はかなり良いです。 【試乗】友人の感想 ●エンジンの始動性がかなりよくなった。 ●アイドリングが安定している。今まではアイドリング中エンジンが止まることがあったがそれがなくなった。 さらにアイドリングを下げることができた。実は低アイドリング化がハーレーの魅力! ●発進がスムーズになり加速が良くなった。 ●16V設定でも十分に体感できました。満足しているのでこのまましばらく乗ります。 2005-08-31 今日のメニューは「前回のAQV-300の小型化」です。 前回製作した昇圧電源を出力電圧は16Vで実車テストしてみた。車はジムニーです。(ノーマル時13.6V) アイドリング時の音はほとんど変わらない。しかし走ってみると低速トルクの力強さが明らかに違うらしい。(私はまだ乗っていないが) 16Vでもかなりの効果があるようなので今度は18Vでテストしてみます。 電力にはかなり余裕があるようなので出力を少しだけ小さくして本体を小型化することにした。 小型化することによってバイクなどにも使用できるようになる。 大きさは:100×70×32⇒80×55×30mmに小型化 出力は:カーバッテリー12V⇒15〜20V/7A(パルス15A) 小型化にともない簡易的な3段階のLED電圧計を付けてみた。ちょっと贅沢に4本足のRGBタイプのLEDを使用。 ●緑色・・・15V以下(過負荷・スイッチング異常など) ●青色・・・15V〜19V(正常、現在可変式なので範囲を広くしている) ●赤色・・・19V以上(スイッチング異常) トリマー調整範囲は約入力電圧〜19Vまで、過電圧保護回路は上限約22Vの設定にしている。 以上のようにLEDで簡易的にモニターできるようにしてみました。 車への取り付けには入力と出力にギボシ端子を使用しているのでLEDが緑か赤になったら装置をバイパス直結するようにしてあります。 前回の16V実車テストではテスターで測ってみましたがは電圧安定度はかなりよかったです。 小型化AQV-300 エンジンルームに取り付けるので防水対策が必要。耐熱性のエポキシ樹脂を内部に充填する予定ですが 固めてしまうと電圧調整ができないので悩むところ・・・。 2005-08-28 今日のメニューは「高出力タイプの昇圧回路」 カーバッテリー12V⇒15〜20V/10A(パルス20A)に昇圧する高出力タイプの定電圧回路です。 実は4年ほど前にあるレーシングチームに依頼されて約100台ほど製作したことがある。 この時は12V→18〜20Vまで昇圧する仕様だった。(凄く走るらしい!) 先日外注さんからコンデンサーチューンを試してみたいといわれた・・・・どうせ試すならこれでやったら・・・ と昇圧電源を新たに製作することになった。以前製作したものより半分ぐらいに小型化してみました。 18〜20Vにすると点火プラグの消耗が激しいのでコイルの1次側に15Vぐらいを供給・・・コードの電圧降下を見込んで16Vなら大丈夫だろうと いうことでテストしてみることに。電圧はトリマーで調整できるのでいろいろテストしてみる予定。 ノーマル仕様は電源電圧が約14.4Vぐらいだがイグニッションコイルには5〜7Aぐらいのスイッチング電流でコード間の 電圧降下は結構あるように推測される。そんな訳で内部抵抗の小さい太いコードに交換するわけだが・・・・。 AQV-300 配線はこのような感じです。 【注意】イグナイターがコイルに内臓されているタイプの車には使用できないようです。 回路図・写真等の画像の転写は禁止です。 テスト結果によっては販売を検討してみたいですが取り付けやメンテナンス等が対応できないのでOEM生産を考えています。 いずれにしても競技車用ということで・・・。 2005-08-17 今日のメニューは「簡易シリーズ型定電圧回路」 トランジスタとツェナダイオードによる最も簡易的な定電圧回路です。負荷電流は50mA以下でしたらこれで十分使用できます。 回路図・写真等の画像の転写は禁止です。(2/21図) R1とD1に2mA程度流すようにします。D1はツェナダイオードで(出力電圧Vo+0.6V)の規格のものを使用します。 【部品】 Q1:2SC1815 C1:電解コンデンサ25V10μF C2:電解コンデンサ25V10μF R1:抵抗値=(電源電圧Vi−ツェナ電圧Vz)÷0.002 D1:0.5Wツェナダイオード(出力電圧Vo+0.6V) 図のように入力と出力の間に直列にトランジスタが入っているタイプをシリーズ型といいます。シリーズタイプは電圧降下分の電力すべてがトランジスタで消費されます。(熱に変換) この回路は帰還制御はしていないので負荷の電流によって電圧が変わります。電流が小さい時はいいのですが大きくなるほど電圧安定性はイマイチです。 次回は帰還型の定電圧回路を紹介の予定・・・つづく。 今日のメニューは「帰還型定電圧回路」 ここではシャント・レギュレータを使用した帰還制御型の定電圧回路を紹介します。 回路図・写真等の画像の転写は禁止です。(2/23図) シャント・レギュレータ(TL431)は一種のコンパレータ(比較器)でR2にかかる電圧を検出して内臓されている基準電圧(2.5V)と比較します。R2の電圧が2.5Vよりも大きくなるとK(カソード)がオープンになりA(アノード)へ電流が流れます。そうするとトランジスタQ1のベース電流が減り出力電圧が下がるという構成になります。絶えずシーソーのようなこの動作を繰り返し出力電圧を安定化するものです。 したがってVRを調整することにより出力電圧を可変できます。(出力電圧はVRとR2の抵抗分圧される。) VRとR2の回路には2mA程度の電流を流すようにします。(1mA以上) R1はQ1へのベース電流を決めるものです。R1が小さいほどQ1のベース電流が増えて出力電流も大きくなりますが(電源電圧÷R1<100mA以下)としてください。また、R1が小さい程効率も悪くなります。 C1は発振防止用に必要です。 出力電圧にもよりますが出力電流0.5Aぐらいまで安定して取り出せます。 このように出力の電圧を絶えず見張って一定に制御するしくみを帰還型の定電圧回路といいます。3端子レギュレータのおおまかな構成もこのようになっています。 【部品】 Q1:2SD2021(hfe=最小100) C1:積層セラコン50V0.1μF C2:電解コンデンサ25V100μF R1:抵抗値=(電源電圧Vi-出力電圧-0.6)÷出力電流×(Q1のhfe最小値) R2:1/4W1kΩ VR:5kΩ半固定ボリューム 次回はQ1をFETに変えて高効率・高出力電流のタイプを紹介の予定・・・つづく。 今日のメニューは「FETの帰還型定電圧回路」 前回の帰還制御型の定電圧回路では出力にバイポーラトランジスタを使用しましたが今回はこれをFETに変更した高出力タイプを紹介します。 回路図・写真等の画像の転写は禁止です。(2/25図) 回路は前回と同じです。トランジスタとFETを差し替えるだけでも動作しますがFETの場合はベース電流なるものは必要ありませんのでR1をある程度大きくできます。しかし、R1をあまり大きくすると出力電圧が不安定になりますのでTL431には数mA程度流すようにして抵抗値を決めるといいです。 この回路もトランジスタと同様にQ1での電圧降下分の電力損失はほとんど熱として放出されます。Q1のFETの放熱さえしっかりすれば数Aぐらいまで安定して取り出せます。また、出力電流が大きい場合はC2のコンデンサの容量を大きくしてください。 ちなみにバイポーラトランジスタで出力電流を大きくする場合はトランジスタを2段増幅するかダーリントントランジスタを使用する必要があります。 【変更部品】 Q1:2SK2232など C2:電解コンデンサ25V1000μF R1:1/4W4.7kΩ 次回はQ1での電力損失を小さくした高効率タイプを紹介の予定・・・つづく。
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